世の中、どこへ行っても減塩、減塩、減塩、といわれますが、何を持って塩が悪いというのでしょう。
血圧が上がるから?減塩すれば本当に血圧が下がるのでしょうか?
それなら高血圧に悩む人はとっくに減っていてもおかしくないですよね。
日本高血圧学会なんかは高血圧患者の減塩指導を一日に6gとしています。
えっ、それって本当に大丈夫?
なぜ、減塩が流行っていて、減塩商品が売れているのか?
企業や世の中が私たちにどうなってもらいたいのか?
世の中の常識を疑ってみることが必要かもしれません。
塩は私たちの身体の源
実は、私たちの血液中の成分は海水と同じ組成でできています。
病院で点滴をするのに生理食塩水を使ったりしますが、まさに食塩水状態。
体の塩分は生命維持物質です。
塩分が体からなくなることはなにを意味するか。体に必要な微量ミネラルが不足してしまうので、心や体が正常に機能しなくなるのです。
塩は私たちの身体にどんなことをしてくれるのか
私たちの身体での働きをみていきましょう。
細胞を正常に保ち新陳代謝をよくする
私たちの血液中の塩分濃度は、大体1%弱という量で保たれています。
血液やリンパ液中の塩分濃度をは、塩によって浸透圧の原理で一定に保つようにできているんです。
水と塩はバランスよく存在しないと人間は生きられないので、塩が不足するとホルモン機能は尿や汗による塩の排泄を制限しようとします。
そして私たちの体温を維持することにも使われています。
消化液をつくる
私たちの胃の中にある胃酸ですが、実はこれは塩酸からできています。
塩酸は、これまた塩からできているのです。
消化液である胃液や胆汁も塩からできています。
塩分が足りないと消化液もつくれなくなってしまうのです。
血液を弱アルカリ性にする
人間の体液は弱アルカリ性に保たれています。
食べ物や酸素が取り込まれることで体内はどんどん酸化していきます
塩は、酸を中和することで弱アルカリ性にする働きがあります。
栄養分の吸収を促進する
ブドウ糖やアミノ酸は、塩のナトリウムイオンと結合することで初めて吸収できるようになります。
神経や筋肉の働きをよくする
私たちが体を動かす時には、脳から指令を受け神経細胞を伝わっていきます。
この電気信号を伝える働きをするのがナトリウムイオンです。
夏の暑い日に運動をして足をつったりするのもナトリウムが足りなくて起こる現象です。
筋肉も、塩分が足りないことで、縮んで硬くなってしまい、素早い動きができなくなったり、足腰も弱くなってしまいます。
味覚を正常にたもつ
適切な塩分は味覚を正常化させます。
ナトリウムがなくなると味覚も鈍くなります。
有害物質の除去
塩不足になると腸内の腐敗がすすみ、腸内環境がが悪化することで排出ができなくなります。よってアレルギーが発症したり、皮膚病などになりやすくなります。
塩が不足するとどうなるのか?
不足すると多くの塩分を貯蔵している骨を溶かして血液中の塩分濃度を高めようとするので骨粗しょう症になったりもします。
またがんや肥満になりやすくなり、高血圧、頭脳低下などを引き起こします。
いかに大事なものかわかりますよね。
他にも塩が足りなくて起こる弊害というのは、
・循環不全、ショック症状、
・冷え、疲れる、顔色が悪くなる、
・胃腸障害、胸焼け
・ドライアイ、眼精疲労
・肩こり、むくみ
・うつ、精神障害
・下痢、便秘、出血
など人間に起こりうる全ての病気に直結していることがわかります。
塩は、本来必要ではあったのになぜか悪い塩になってしまったのです。
なぜでしょうか?
塩が悪者?
戦後昭和47年に「塩田法」により日本の海では自由に塩を作れなくなった
イオン交換膜製法という製塩法に変わってしまいました。
塩化ナトリウム99%以上の塩に変わってしまったのです。
そうです、食卓塩。これは精製された自然の塩ではないものなのです。
塩化ナトリウムという純度の高い精製塩をつくります。
これはミネラルが全て失われたただ塩辛いだけの塩なのです。
工業用としては、素晴らしく恩恵が受けられる塩ができたのです。
そして塩をつくるコストが一気に下がり、企業が儲かる仕組みができあがったのです
本物の塩とはなにか
塩は海洋のものであり、海は最も宇宙の影響を受けるので宇宙の象徴でさえあるのです。私たちが本来必要としているのは、人工的につくられた「精製塩」ではなく大地の恵みであるミネラルをたっぷり含んだ「自然塩」ですよね。
良い塩を選んで上手にとりいれよう
自然海塩には造血作用、免疫力向上、体温上昇、デトックスなどの効果があり、あらゆる不調が改善すると思います。
良い塩というのは、少しお値段が張りますが、間違いなく私たちの体には良いです。
自然塩の種類は大きく3種類あります。
①岩塩
世界の塩の3/4を占めていて、もともと海だった場所が近く変動などで隆起して陸地となり、海水が蒸発して年月が経つことで塩分濃度が濃くなり、塩の湖をつくります。
長い年月をかけて完全に乾くことで、岩のように固くなってできたものです。
太古の海水から作られた自然塩であり「海水の化石」とも呼ばれています。
②湖塩
ヨーロッパの死海やウユニ塩湖などでできる塩。
乾季になると水分が蒸発して真っ白い塩湖になったり、雨季になると雨水が流れ込んできて濃い塩分濃度の湖になったりする。
③海塩
日本人が昔から摂っていた塩
海塩には「釜焚き塩」と「天日塩」の2種類があります。
釜焚き塩は、海水を天日濃縮して濃い海水をつくったあと、平釜で釜焚きします。そのあとさらに濃縮し塩を結晶化させてつくられます。
土地が狭く、雨が多く湿度が高い日本の気候に最も適した塩作りの方法。
たくさんの薪が必要になり、高コストな製法なのです。
天日塩は、海水を天日濃縮したあと、広い平らな土地に濃い海水を置き、天日の力で濃縮し、「天日結晶」で作られます。
世界的に海水から塩を作る方法は、こちらが安価で主流。
日本は土地が狭く雨が多いこともあって、この製法は向いていないのです。
実は、国産の海塩、釜焚き、天日塩は大変貴重なものなんですね。
海水の機能は「煮る」ことで全てなくなってしまうということがあり、
塩田でつくっていた昔からの濃縮された海水を大きな平釜で火をたき、海水を煮立てて水分を飛ばすという方法は実はミネラルを飛ばしてしまったりするようです。
煮立てない塩はまろやかな味になるのです。
ということを踏まえると「海水、天日塩」でつくられていて、平釜製法のものが良いと思います。
私がつかっているおすすめの塩
さいごに私が使っている塩ご紹介します。
上記にも書きましたが良質な塩をとると、血流が改善され、体温が上がり、免疫力も上がり、腸内環境が整います
そして、いくら大量に摂ってもカリウムの働きで自然に排出されます。
体の声のまま摂りたいだけ摂ってよいといういことになります。
ぬちまーす
よい塩をミネラルを逃さずにつくるためには、技術が必要でしょうし、日本人の知恵と愛が現れていると思いました。
そして、塩の結晶はさらさらとしたパウダー状であり、高品質です。
ミネラルも他の食塩よりもかなり多く含まれていることがわかります。
さらに気になるマイクロプラスチックも不検出ということです。
粟国の塩
沖縄の粟国村付近の海から取れた海水で、平釜で30時間煮詰めたあと。脱水・乾燥に2週間、約1ヶ月かけてつくられる塩です。